北村周一のブログ《フェンスぎりぎり》

フラッグ《フェンスぎりぎり》展へようこそ。現代美術紹介のコーナーです。とりわけ絵画における抽象力のリアルについて思考を巡らしたい。またはコーギーはお好き?

2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

92 あたためていたる絵具のチューブより出でし月かも 沈丁花咲く

短歌楽楽絵日記第92号。五首詠。 つかの間の晴れ間。プール開きの予感。 あたためていたる絵具のチューブより出でし月かも 沈丁花咲く 花束を左右ひとしく活けながら墓石はすでにみず打たれおり きみどりやうすももいろのうずを巻き折り目正しく春待つ心 一…

91 三月の裁判官の声はかたく袴田さんは無実であった

短歌楽楽絵日記第91号。 長梅雨である。以下5首紹介。三月の裁判官の声はかたく袴田さんは無実であった 駿府城址濠端にして春ながら冷めたるお顔の静岡地裁 敗けたる者こうべを垂れてくり返し読み解くのみに判決降る 高裁へ渡る資料の厖大を思いつつ小枝み…