北村周一のブログ《フェンスぎりぎり》

フラッグ《フェンスぎりぎり》展へようこそ。現代美術紹介のコーナーです。とりわけ絵画における抽象力のリアルについて思考を巡らしたい。またはコーギーはお好き?

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

十一月顔をそろえしはらからに媚び売るごとも七七日あり

1527日目。七七日 なななぬか 四十九日のこと

四月馬鹿テレヴィの箱にへらへらと降り来たれる元号阿波礼

1526日目。戦争が廊下の奥に立ってゐた 渡辺白泉

昇るより降りたがれる人格の 路地に入りたる救急車しずか

1525日目。なんとも寒い日が続く ゴールデン・ウイークなのに ちょっと残念

西暦に読み直すさえもどかしく 年号というは象徴にあらず

1524日目。冷たい雨 黄金週間始まる

拡張子みたいな尾鰭がついて回る西暦のかげの元号のこと

千五百二十三日目。元号に尾ヒレのごとき動きありてつかずはなれずルビふる如し

お知らせ

北村周一 フラッグ《フェンスぎりぎり》 公式サイト、フラッグ《フェンスぎりぎり》 全面的にリニューアルしました。たとえばこんな感じ。 Flag Fence Giri-giri 最新のフラッグはこちらから

たなごころ共に振りつつそれぞれの道に散りゆく花の終わりを

千五百二十二日目。たなごころ 掌 てのひら てのうら 淡島水族館

ひとひ終えて床によこたう喜びよ安らけくあれわが現身は

千五百二十一日目。見ていると 逆に見られているような 気がするときがある

左目の瞼のきわも懇ろに描かれいたるその絵の怖さ

千五百二十日目。エルンスト・マッハのつづき こちらでさらに詳しく説明している記述を見つけました[E:#x27A1]https://note.mu/tanahashi/n/n48131fc2035b 伊豆長八美術館

右目つむり左目のみに描かれし学者マッハの自画像の冴え

千五百十九日目。エルンスト・マッハ オーストリアの物理学者・哲学者 主著『感覚の分析』音速のマッハとしても知られている 冬の富士

カマスの目白くなったらうら返し皮に焼き色つけて仕上げん

千五百十八日目。カマスの焼き方 片面グリル篇 カマスは焼き過ぎてはいけない 実がかたくなります

表面にもうら表ありや焦がされて旨味増しゆくサンマの開き

千五百十七日目。 車窓より低気圧を撮る

むねに刺さる名札もときに武器になる安全ピンのピンを外せば

千五百十六日目。韮山反射炉 フェンス状の支えが印象的

ちりおえて深いねむりに沈みゆくまでのひととき安らけくあれ

千五百十五日目。本法寺のお庭

量よりも質の向上かえりみる睡眠力こそあらまほしけれ

千五百十四日目。あらまほし そうありたい そうあってほしい 理想的である

量にあらず質にこだわる睡眠の力(りき)に目覚めしわれのあけぼの

千五百十三日目。短くてもいいらしい 気にしないことだ ちなみにこちらは京都本法寺

完壁主義そこそこ真面目で几帳面ふみんに悩むことこそが病

千五百十二日目。中国で売られている MAZDACX-4 広島本社内で

ふかぶかと花ちりおえし夜半にしてつかの間ひらく余白の余韻

千五百十一日目。余白の余韻 ほんらいは展覧会ののタイトル名だったのだが

雨戸開けるたびに目に入る丹沢の遠いやまなみ隣家のさくら

千五百十日目。遠く丹沢山塊にはまだ雪が僅かばかり残っている 隣地の小学校の桜の木々もおおかた花散り終えて、しばしの休息

犬子(えのころ)の先をよまれて逃げまどう仕種かわいやそを追う児らも

千五百九日目。水牛のように 4月号もよろしく~待ちながら[E:#x27A1] http://suigyu.com/2019/04#post-6122 沈丁花 2008

情景よりことばが先にあることも 見つけられたる隠れ家を閉ざす

千五百八日目。昨晩の冷たい雨が雪に変わったようで、丹沢の山並みも白を刷いたように雪化粧 桜花散りつつ 縁側・あ 2014

夢のつづき語りたがれる朋といてレムレムノンレムねむれぬ夜は

千五百七日目。レム 浅い睡眠 REM Rapid Eye Movement Sleep

いのちあるうちにわかれは告げたきに尻尾ふりふり手をふるごとし

千五百六日目。絵の具を付けて 付けたところに圧力をかけると 付ける前の地があらわれてくる 非常口・右 2015

愁いつつちがいのわかる男一人 カウンター席の丸椅子が苦手

千五百五日目。腰に悪い。 筆記体・左 2015

身の丈を超えんばかりに描きためし素描自慢のおとこの地獄

千五百四日目。美術研究所には、こういったつわものが少なからずいる。 筆記体・右 2015

式を前に校門わきのさくら花 右にひだりに教師華やぐ

千五百三日目。見開き・右 2015 道を選挙カーが行き交う 就活運動にしか聞こえない

春かぜや生きものの如くイチジクの形の容器が地べたを這いぬ

千五百二日目。春の珍事 怖ろしや 見開き・左 2015

ふる雨に電話ボックス濡れながら会話しており水中花ひとつ

千五百一日目。深夜の銀座界隈 背表紙・左 2015

土踏まずクツの上から掻くような声が聞こえて不調に終わる

千五百日目。春一番?遠く丹沢の山並みにうっすらと雪 その下に満開のサクラ R指向・右 2015

元号に尾ヒレのごとき動きありてつかずはなれず西暦の下

千四百九十九日目。不即不離 たとうれば生死と涅槃のような R指向・左 2015