北村周一のブログ《フェンスぎりぎり》

フラッグ《フェンスぎりぎり》展へようこそ。現代美術紹介のコーナーです。とりわけ絵画における抽象力のリアルについて思考を巡らしたい。またはコーギーはお好き?

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

キャラメルは甘くとろけていまいちど開けて嬉しいグリコのおまけ

百五十八日目。暑さ衰えず。三首詠。 キャラメルはいつまでも口に蕩けつつ開けて悔しいグリコのおまけ キャラメルは甘くとろけていまいちど開けて嬉しいグリコのおまけ 御利益がなによりも大事まっさきに開けて見ているグリコのおまけ

ぴちぴちは活きのいいこと沖出でて揚げしばかりのしらすを撮む

百五十七日目。 飲食風景シリーズ第七弾。 ぴちぴちは活きのいいこと沖出でて揚げしばかりのしらすを撮む 氷水に濡れて煌めく生じらすその透明を酢味噌にていただく

立ち喰いは冷やしたぬきと決めている冬場は春菊天ソバとする

百五十六日目。 立ち喰いは冷やしたぬきと決めている冬場は春菊天ソバとする

うら若き国語教師の処女歌集 手に取れば匂うフライドポテト

百五十五日目。四首詠。歌集サラダ記念日は1987年の刊行。 うら若き国語教師の処女歌集 手に取れば匂うフライドポテト 隣り町の高校教師であることをお歌にて知る立ち読みなれども 平積みのサラダ記念日そのなかの一冊を手に読み耽る人 好きだとか好かれ…

地下街にある本屋さんは様々な匂いを持てりマクドナルドが近い

百五十四日目。涼をもとめて地下街へ。 地下街にある本屋さんは様々な匂いを持てりマクドナルドが近い 有隣堂川崎アゼリア店は今もなお地下にあるらし 躑躅見に行く この地下街のお店はどれもアゼリア店なりと思いつつ駅へと急きぬ こちらは川崎駅前ルフロン

制帽をはすにかぶりし父とゆく飯盒のともはクジラの大和煮

百五十三日目。飲食風景シリーズ第三弾。 制帽をはすにかぶりし父とゆく飯盒のともはクジラの大和煮

フライパンにお髭残して本体はサクラエビ入り焼きソバですよ

百五十二日目。 フライパンにお髭残して本体はサクラエビ入り焼きソバですよ

虹いろにひかり仄浮くパンの上薄切り生ハム四枚奢れば

百五十一日目。 飲食風景について。 虹いろにひかり仄浮くパンの上薄切り生ハム四枚奢れば

嫋やかに夏逝くけはい 奥能登の入江の脇にたまる貝殻

百五十日目。大暑。雨降って小休止。 嫋やかに夏逝くけはい 奥能登の入江の脇にたまる貝殻

またおいで 褒める相手がいることのほたほた夏のページをめくる

百四十九日目。 またおいで 褒める相手がいることのほたほた夏のページをめくる

川沿いのフェンスをつづくみずのあと水平なれば向こう岸にも

百四十八日目。猛暑日が続く。雨の被害も多い。 川沿いのフェンスをつづくみずのあと水平なれば向こう岸にも

殻入れより摘まみし空のエダマメと気づけるまでのひとの指先

百四十七日目。 殻入れより摘まみし空のエダマメと気づけるまでのひとの指先

夕ぐれはひとのたかさに降り来てバケツのみずにうつす手花火

百四十六日目。見事なる梅雨明け。 さあ夏休みだ! 夕ぐれはひとのたかさに降り来てバケツのみずにうつす手花火

影をえがく画家と知られしきみが今その絵の前に かげを潜めて

百四十五日目。 ハイレッドセンターは、高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之氏ら三名の頭文字から命名された。 影をえがく画家と知られしきみが今その絵の前に かげを潜めて

「アカイ アカイ アサヒ…」の上にひかり射し眩しかりけり朝日ジャーナル

百四十四日目。京都祇園祭。雨上がる。 1971年3月19日号の朝日ジャーナルは刺激的だった。表紙も、中味の櫻画報も。 川崎駅前 「アカイ アカイ アサヒ…」の上にひかり射し眩しかりけり朝日ジャーナル () )

頭文字みっつからなる「ハイ・レッド・センター」のセンターは健在だろか

百四十三日目。三人寄れば。 頭文字みっつからなる「ハイ・レッド・センター」のセンターは健在だろか 所謂「ハイ・レッド・センター」という伝説を観に松濤へ行く

眠らなと汗ばむからだ夜の明けを来ては去りゆく配達バイク

百四十二日目。 眠らなと汗ばむからだ夜の明けを来ては去りゆく配達バイク 浅き夢だけをのこしてまた朝が来ている遠くわれを呼ぶ声 京都赤山禅院

正門でふたつ違いの妹と別れて同じ高校へ通う

百四十一日目。 正門でふたつ違いの妹と別れて同じ高校へ通う 校庭の東の端には「ゆうきのもん」 西にみえるは「えいこうのもん」 川崎駅西口

ふるかなと思(も)いつつ窓のガラス越しそとを見遣れば「雨」という声

百四十日目。朝から暑い。 ふるかなと思(も)いつつ窓のガラス越しそとを見遣れば「雨」という声 縁側より-筆記体・R 2015

チョコバナナ五百人前売り上げて町の祭りのビールに潤う

百三十九日目。晴れてよかった、町内会の夏祭り。 チョコバナナ五百人前売り上げて町の祭りのビールに潤う 夏祭り町内会のテントにも代議士は来たり秘書を連れて 山梨増穂町

墓を洗い供花に水を差すそのついでぺんぺん草は根より抜き遣る

百三十八日目。梅雨晴れ間。 墓を洗い供花に水を差すそのついでぺんぺん草は根より抜き遣る Alumatiks Blue 1984年

ひとすじの圧もてひらくつかのまを雨とよび合う窓べの時間

百三十七日目。きょうは晴れ間が見られそう。 ひとすじの圧もてひらくつかのまを雨とよび合う窓べの時間

窓一面に庭の草草照り映えて画廊空間息づきてあり

百三十六日目。 窓一面に庭の草草照り映えて画廊空間息づきてあり flag-3 garden 1999

なんにせよ捨てるものから先に目を通すわがさが 読みたきは溜まる

百三十五日目。 なんにせよ捨てるものから先に目を通すわがさが 読みたきは溜まる

傘開きふる雨に向けてこのわたし差し出す 無色透明になれ

百三十四日目。 傘開きふる雨に向けてこのわたし差し出す 無色透明になれ ビニール傘は便利だけれど、大事にされない。きょうは七夕。

人がいる限りだらだらとつづくかな 基地とフェンスと兵器その他

百三十三日目。 人がいる限りだらだらとつづくかな 基地とフェンスと兵器その他 山中湖

水を切り身づくろいするひとときを乗せて雨降るなか行く電車

百三十二日目。雨の日が続く。 水を切り身づくろいするひとときを乗せて雨降るなか行く電車

等々力駅と上野毛駅の中間に画廊はありて人知れず咲く

百三十一日目。 等々力駅と上野毛駅の中間に画廊はありて人知れず咲く この画廊に見に来るひとのあらぬ日も肘掛け椅子は居心地よろし 来館者ひとりきりなる日のわたし画廊のお庭を見て過ごしたり

満員の急行を尻目に缶ビールのみのみきょうはロマンスカーなり

百三十日目。きのうは半夏生。 満員の急行を尻目に缶ビールのみのみきょうはロマンスカーなり ヘクソカズラ

シキシマのエアー・キャップをぷちぷちと爆ざす雄心ひとしるなゆめ

シキシマのエアー・キャップをぷちぷちと爆ざす雄心ひとしるなゆめ 百二十九日目。きょうも雨。 なでしこ、イングランドに勝つ。