北村周一のブログ《フェンスぎりぎり》

フラッグ《フェンスぎりぎり》展へようこそ。現代美術紹介のコーナーです。とりわけ絵画における抽象力のリアルについて思考を巡らしたい。またはコーギーはお好き?

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

表情がゆたかというよりゴム顔の私しばしばムンクの叫び

千三百五十一日目。 表情が緩むともいうが

地の底より食み出すごとき感じありて 二子玉川駅の明るさ

千三百五十日目。 穏やかな秋の日が続くけれど、もうすぐ十一月。山中湖

窓に灯の点るを見ればまたひとつ ひとりひとりのゆうぐれの秋

千三百四十九日目。 騒音にルーズなお耳持つ人に何をか言わん秋のゆうぐれ

ビタミン剤一粒のちからすみやかに靴を履かせてわれを行かしむ

千三百四十八日目。 街の喧騒を逃れて すすき野原にあそぶ

近過ぎても冨士は見えずともみじ葉の色づくころの墓地のさやさや

千三百四十七日目。 三国峠というところあり 山梨 静岡 神奈川にまたがる峠道

秋かぜやR付く月牡蠣を手にこころゆくまで味わう九月

千三百四十六日目。 September R付く月

むらさきの忌日を前にひとり寝の 重い毛布を嘆く十月

千三百四十五日目。 指小辞 ある語に付加しその語の示すものよりも更に小さい観念あるいは親愛の情を示す接辞 たとえば ブックレット

狩野川の土手のみちみち十六夜の月はあらわれ古奈へ来たりぬ

千三百四十四日目。 古奈 伊豆長岡温泉のひとつ 鉤括弧・ひだり

無言 こたえられない問いにはしばし休眠す クスリなしでも眠れるほどに

千三百四十三日目。 白い抽象 とはいえ白のみに描かれてはいない 鉤括弧・右 2015

ねむるまえの祈りわすれし子のように夢に向かって垂らす釣り糸

千三百四十二日目。 昨日十三夜 筆記体 2015

思ったことそのまま顔に出てしまうわが性 ゴムが焼ける臭いす

千三百四十一日目。 表情が豊かともいうらしいけれど

くろぐろと冬薔薇枯れてゆく夜をカウンター越しにわれを呼ぶひと

千三百四十日目。 黒々 玄冬 くろい冬 てぬかり右

しろじろと秋の日進む縁側に笑顔ありけりそのなかのぼく

千三百三十九日目。 白い秋 白秋 秋らしい日の少ない今年の十月 手抜かり左

あかあかと夏のゆうべは燃えやすくとける氷に触れる唇

千三百三十八日目。 あかあか 赤赤 朱夏 あかい夏 色をはぐくむ季節をうたう みひらき

あおあおと春めく風に音のせてロバパン馬車が辻を曲がり来

千三百三十七日目。 あおあお 青青 青い春 青春 色の名前と四季または副詞について 見開き

崇高のひかりの陰に闇あると月夜の晩に木々がざわめく

千三百三十六日目。 沈丁花 瑞香 春の季語 2008

わが写りし写真の顔のいずれもが自分にあらずと思うときあり

千三百三十五日目。 縁側シリーズ最初の一枚 あ

不敬罪は死語と雖も仄暗くかくれみえする暦(れき)あり四月

千三百三十四日目。 木ノ星 木星 快楽の神 ジュピター 消えてゆく星あれば消えてゆく絵もある

萬(よろず)世橋港橋あり八千代橋わたるわがかげ教会へゆく

千三百三十三日目。 日曜学校というところ。ちいさなカテゴリア。

隣り合ういろといろとが夢を見ることもあるらし絵筆にひろう

千三百三十二日目。 さまざまな白のえのぐを試すこころみ 余裕があれば できるかも

ひだまりに舟漕ぐわたしぽくぽくといつの間にやら縁側にひとり

千三百三十一日目。 眠りたいときに 好きなだけ 眠る喜び カテゴリア

波止場かな ちゃらんぽらんな夕焼けのせいでぼくらのセリフ台無し

千三百三十日目。 紙一重 わずかなるへだたり

個人の自由

きょうは、とってもタバコが吸いたい。 ともあれ、タバコを吸いたいと欲する。 欲したおもいが、体内を巡る。 この欲求はなかなか消えようとしない。 タバコとは、単価の安い、欲求(不満)解消の道具である。 水牛のように 10月号はこちらまで ➡ http://sui…

ラクもまた人の暮らしに合うようにのみにいのちを繋ぐ他なく

千三百二十九日目。 砂嘴 さし 三保の松原 灰いろの虹 分析と統合の果て

尾につづき子宮、卵巣生きながらやがては脾臓もとられてラクは

千三百二十八日目。 灰色と 薄墨色の 境目を さぐるこころみ 壁虎ふたたび

そうか、そういわれてみればそうかなと暗い暗い排水口を覗く

千三百二十七日目。 口の中はやっぱり暗い 内視鏡検査を終えて

保母さんの一押しの曲ながれきて踊る園児の声のハツラツ

千三百二十六日目。 保育園の運動会は きっかり正午に終わりました 時間厳守 急に暑くなってきた

たよりなげにけだし見誤ることのない目立つところに咲くマンジュシャゲ

千三百二十五日目。 マトリクス今一度

願わくは一にフラッグ二にフェンス三にはぎりぎり絵はもの言わず

千三百二十四日目。 胃の痛みやや癒えて 活動再開 おなじみの遅速

保育所の前を過ぎ行くときどきに耳にとどくは泣く声ばかり

千三百二十三日目。 記憶の中の泣き声と 唱和しながら 遅速