北村周一のブログ《フェンスぎりぎり》

フラッグ《フェンスぎりぎり》展へようこそ。現代美術紹介のコーナーです。とりわけ絵画における抽象力のリアルについて思考を巡らしたい。またはコーギーはお好き?

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

意を決し夜間デッサン教室に通いはじめしわれ二十歳なり

千四十七日目。 たぶん何らかの始まりとしての、小石を繋ぐ。部分。

花園の神社界隈くだりし先に新宿美術研究所はあり

千四十六日目。 ひとはそれを、独学と呼ぶ。

賑賑しき紅きテントをわきに見て花園神社は過ぎにたりけり

千四十五日目。 新宿美術研究所はいまも西大久保にある。建物は変わってしまったが。

ボール手に脚にとひろびろ校庭にあそぶ児のおり二学期終わる

千四十四日目。 そろそろ巷は仕事納めか。寒さ厳しき。

校庭をまだらまだらに学童の児らの声あり冬休みかな

千四十二日目。 少しだけ日が伸びてきました。

うらおもて隠れ見えするつかの間をすずしかるらむ団扇と女優

千四十二日目。 真冬に真夏の出来事。団扇と女優。こちらまで➡ http://suigyu.com/2017/11#post-5375

目に見えぬものの大切説くように夜がひろがる原始の空が

千四十一日目。 暗くなると、見えてくるものあるらしくピアノに向かうは高橋悠治。

袋小路アセトアルデヒド街をいづれば眩しきよ どの道もどの道も朝日へ

千四十日目。 二日酔いにはご用心、とはいえども・・・。花の終わり。

マルハ魚肉ソーセージ好きの薬剤師ヨシアキちゃんはマヨラーでもある

千三十九日目。 魚肉ソーセージは、昭和27年、全国的に発売された。長い歴史があるのです。

ひなたぽここころゆくまでみずからの暗部覗けるメス猫のミィ

千三十八日目。 隣りの材木屋の若旦那は、ノラ猫すべてを、みぃちゃんと呼んでいるのだ。

AIとヒトの神との融合をふともおもえり婚姻なども

千三十七日目。 ねむりネコ、姉と弟。たぶん。

十二月のメタセコイアの充実よ朱に交わらぬ人民は笑まう

千三十六日目。 明るい赤は視線を誘う。冬至近し。

痛みあるところに向けて綴り置くきょうの日付の最初のページ

千三十五日目。寒さ厳しき折り。 冬晴れのとある駅より印度人 龍太

駅頭に聖少女らが客寄せのベルをリンリンと振る十二月

高橋 悠治さんのことばから、 記憶をつみあげるのではなく 忘れることで別な世界が立ち上がる 論理ではない 感覚でもない ちがう楽しみを生きている 直感も神秘もない http://suigyu.com/2017/12

灰いろとその他の色との配合を探る手掛かりまずは足場を

千三十三日目。 この絵が今、ギャラリー檜e・Fの会場に展示されています。12月23日(土)まで。 くわしくはこちらで、➡ http://hinoki.main.jp/img2017-12/exhibition.htmlHINOKI ANNUAL 2016-2017 Ten Years After 2008 (Yellow)

君知るや文字と文字とが絡み合うみどりの測量野帳一式

千三十二日目。 測量野帳という手帳がこの世に存在する。

受信料支払い拒否の家とわかるシールが貼られいしこと知らず

千三十一日目。 テレビを見ない人たちが、増えたとしてもおかしくはないだろう。

ひっこしの当日を狙い受信料徴収に来たるその道のプロ

千三十日目。 昔々のことだけれど、やるもんだなあと思いました。

さっそくに書き写しみれば寒寒しことしの漢字、北という字は

千二十九日目。 昨夜勝手に配信されてきた、2017今年の漢字。北へ帰ろう。

描くまえにあれやこれやとおもいみる足場がわりの白紙のページ

千二十八日目。 欲張りな構図。点のような白い月まで。

手帖を手にわたしは何をする者ぞなにごともなき秋のゆうぐれ

千二十七日目。 秋深き隣は何をする人ぞ 芭蕉

みずからの苦しみを知る者らのみと通じ合うべく診療を待つ

千二十六日目。 明るい場合もあるだろうけれど。概ね暗い。白壁のわが影。

この店の音鳴り止まずなり想像力乏しきわれはBOOK・OFFを出づ

千二十五日目。 アタラクシア。平静な心。ataraxia

聖書を手に互いの罪をゆるし合うこのひとときを夕日が囲む

千二十四日目。 布教活動は信者の結束を高めるのに役立つであろう。

日のゆうべ布教を終えていのり合う者らの影が路上にながし

千二十三日目。 秋深みよそにのみきく白露のたが言の葉にかかるなるらむ 平伊望朝臣女

顔のみに夜をへたへたあゆみ来る青年は頭上に光輪宿し

千二十二日目。 俯く青年、右手にはandroid。寒くなりましたにゃあ。

反射炉の丘につらなる茶畑はいまだ青々秋深みかも

千二十一日目。 深まる秋の、植木鉢の下を見れば。

先月の茶摘みのことも織り交ぜて丘を指差す反射炉のひと

千二十日目。 長閑なり韮山の茶畑の丘。ひとも気候も。

からころと落ち葉率き連れもどりゆく幼稚園バスにこどもおらず

千十九日目。 クルマ好きのノラ猫。日溜りを離れず。

くずされてはじめて気づく輪郭の淡きラインも湯けむりの中

千十八日目。 オマケみたいなカメラでも、使いようによっては何とかなるかも。深まる秋のワンショットから。