北村周一のブログ《フェンスぎりぎり》

フラッグ《フェンスぎりぎり》展へようこそ。現代美術紹介のコーナーです。とりわけ絵画における抽象力のリアルについて思考を巡らしたい。またはコーギーはお好き?

2023-01-01から1年間の記事一覧

古典からすこし外れて泳ぎわたるマティスみたいな絵の終わり方

晴れるはずだったのに雨が降ったり止んだり~千夜万葉。 2324日目。 裏を返せば、自由にもある種の制約があるだろうというようなこと・・・。 古典から すこし外れて 泳ぎわたる マティスみたいな 絵の終わり方 絵画の骨 展示風景 2019

日に五たび根深き闇に立ち向かうごともハブラシ動かしており

やっぱり五月は五月だよねって思うような日~千夜万葉。 2323日目。 歯磨きは思っている以上にむずかしい・・・。 日に五たび 根深き闇に 立ち向かう ごともハブラシ 動かしており 絵画の骨 展示風景 2019

米国産豚バラ肉のみごとなる脂身まるで星条旗のごとし

一転してくもり、雨がいつ降り出してもおかしくない天気~千夜万葉。 2322日目。 あまりに機械的に作り出された、肉の数々。一見安そうに見えても、いつか値上げすることになるのだろう。きょうから広島サミット・・・。 米国産 豚バラ肉の みごとなる …

持ち主のいない音符にいろをつけ紡ぐ音色は沈黙にちかし

戸外は暑さがたいへん厳しいのですが~千夜万葉。 2321日目。 自然にはもともと音というものが存在しないのかもしれない・・・。 持ち主の いない音符に いろをつけ 紡ぐ音色は 沈黙にちかし 駿河湾沼津SA

朝起きてさいしょに開く一ページ 測量野帳に種蒔くごとし

きょうも快晴、でもアトリエは涼しい~千夜万葉。 2320日目。 測量野帳という名のスケッチブックがコクヨから販売されている、ロングセラーである・・・。 朝起きて さいしょに開く 一ページ 測量野帳に 種蒔くごとし かげふみ

目覚めつつまどろみの中みていたるまぶたの裏のブラックボード

久しぶりの快晴、日射しがきつい~千夜万葉。 2319日目。 あさ起き抜けにまずは最初に見る黒板のようなもの・・・。 目覚めつつ まどろみの中 みていたる まぶたの裏の ブラックボード アクロバット・右

無口なる歯科医がなにかマスク越しに呟いておりわがみみもとで

肌寒い一日だった~千夜万葉。 2318日目。 無口な歯医者は、どこかとっつきにくいのだけれど・・・。 無口なる 歯科医がなにか マスク越しに 呟いており わがみみもとで アクロバット・左

たべものと旅と娯楽とお笑いに生きるテレビは閉ざすほかなし

きょうも土砂降りそれでも朝からホトトギスが鳴く~千夜万葉。 2317日目。 必要な情報を得ることが難しくなってきている・・・。 たべものと 旅と娯楽と お笑いに 生きるテレビは 閉ざすほかなし 一歩手前のためのトリプティクー五月号

たそがれてひとり故郷をさがしゆくあの町この町ゆうぐれの町

大事なことのある日はなぜか雨が降る~千夜万葉。 2316日目。 どの道もどの道もわが家へ、とはいかない場合もあるだろう・・・。 たそがれて ひとり故郷を さがしゆく あの町この町 ゆうぐれの町 一歩手前のためのトリプティクー四月号

住むところ絵を画くところ置くところ老いゆくさきの落ち着きどころ

雨が降っている五月の雨が降っている~千夜万葉。 2315日目。 さまざまな出会いが待っているだろう・・・。 住むところ 絵を画くところ 置くところ 老いゆくさきの 落ち着きどころ 一歩手前のためのトリプティクー三月号

みやがせのダム湖の底にひょっこりと顔を出したる道路標識

寒かったり暑かったりで天気が落ち着かない~千夜万葉。 2314日目。 雨が降らないとダムは用をなさない・・・。 みやがせの ダム湖の底に ひょっこりと 顔を出したる 道路標識 吉祥寺美術館展示風景 2017

帰るところ別れるところ去るところふるさとまとめて花一匁

日向はかなり暑い、日影はそれほどでもない~千夜万葉。 2313日目。 ふるさとは遠きにありて思うところでもあるけれど・・・。 帰るところ 別れるところ 去るところ ふるさとまとめて 花一匁 吉祥寺美術館展示風景 2017

寝るところ夢見るところよむところおうたもとめて彷徨うこころ

暑さと寒さがいっぺんに押し寄せた一日~千夜万葉。 2312日目。 とりあえず、日々こつこつと前に進むしかないのかも・・・。 寝るところ 夢見るところ よむところ おうたもとめて 彷徨うこころ 吉祥寺美術館展示風景 2017

さつき闇水位の下がりし宮ケ瀬の湖面に浮かぶ家々の屋根

急に寒くなってしまった~千夜万葉。 2311日目。 五月闇とは、梅雨の時節の暗い状態をいう、夜間にも昼間にもつかえるらしい・・・。 さつき闇 水位の下がりし 宮ケ瀬の 湖面に浮かぶ 家々の屋根 吉祥寺美術館展示風景 2017

震度6強という字が揺れのこる奥能登はいま雨雲の下

雨の日曜日、風がようやく止んだ~千夜万葉。 2310日目。 いつどこで起きてもおかしくない大地震・・・。 震度6 強という字が 揺れのこる 奥能登はいま 雨雲の下 吉祥寺美術館展示風景 2017

みず枯れのダムの湖底に忽然とすがた見せたる中津渓谷

朝からの強風がなかなかおさまらない~千夜万葉。 2309日目。 能登半島の地震がなおも続いている・・・。 みず枯れの ダムの湖底に 忽然と すがた見せたる 中津渓谷 吉祥寺美術館展示風景 2017

幼な子とみず遊びせしあの頃の宮ケ瀬おもゆダムの上より

よく晴れた子どもの日~千夜万葉。 2308日目。 今朝見つけた一句・・・木の下にゐて木の色の子供の日(今瀬剛一) 幼な子と みず遊びせし あの頃の 宮ケ瀬おもゆ ダムの上より 2017年の今頃、吉祥寺美術館にて

くるくると回るカーテン下ろすように口説き出したる貸付の人

大型連休後半、陽射しが暑い~千夜万葉。 2307日目。 どっちにしても、思うようにはいかない・・・。 くるくると 回るカーテン 下ろすように 口説き出したる 貸付の人 6年前のちょうど今頃のこと

その度にちがうことをいうこのひとの言葉の奥のうす闇おもう

さまざまな形の貯えがあるともいえるけれど~千夜万葉。 2306日目。 連休中は、庭の草むしりに励むことにする・・・。 その度に ちがうことをいう このひとの 言葉の奥の うす闇おもう 鮎沢にて

やさしげなことば連ねて誘いつつ蓋を開ければノーという声

連休のはざますこし肌寒い~千夜万葉。 2305日目。 ダブルバインドという心理学用語もある・・・。 やさしげな ことば連ねて 誘いつつ 蓋を開ければ ノーという声 鮎沢にて 藤棚の下

水牛のように5月号更新されました

webマガジン水牛のように、5月号に更新されました。お読みください。 苗字と名前 suigyu.com

かるがると貸すといったり拒んだり秤のうえの世界は狭い

風が強いけれど五月晴れの一日~千夜万葉。 2305日目。 まあよくある話といえば、それまでだけれど・・・。 かるがると 貸すといったり 拒んだり 秤のうえの 世界は狭い 鮎沢にて

やわらかに期待させては翻す癖あるひとの袖口は暗し

四月が間もなく終わる~千夜万葉。 2303日目。 この一首をもって、選挙の短歌は終わりとしたい・・・。 やわらかに 期待させては 翻す 癖あるひとの 袖口は暗し 鮎沢にて

声上げて覚えてもらうしかないと連呼している苗字と名前

風が強い一日だった~千夜万葉。 2302日目。連休一日目。 世襲議員が異様に多い中での選挙戦・・・。 声上げて 覚えてもらう しかないと 連呼している 苗字と名前 鮎沢にて

候補者の顔となまえが集いたる立て看板はいつしかに消ゆ

黄金週間前日~千夜万葉。 2301日目。 新東名はすこし混んでいたが無事帰宅、天気もまずまず・・・。 候補者の 顔となまえが 集いたる 立て看板は いつしかに消ゆ 鮎沢にて

何事もなかったように春は暮れなにも言わないテレビを笑う

よく晴れたいちにち~千夜万葉。 2300日目。 お笑いに生きるテレビは閉ざすほかなし・・・。 何事も なかったように 春は暮れ なにも言わない テレビを笑う 鮎沢にて

ひげを剃りツメを切りして散髪に向かいしごとも投票へ行く

鮎沢の藤棚、いつ頃が見ごろなのだろう~千夜万葉。 2299日目。 散髪と投票、似てなくもない・・・。 ひげを剃り ツメを切りして 散髪に 向かいしごとも 投票へ行く

司法の手に委ねられたる一票の格差すなわち主権のかるさ

雨が降ると寒くなる~千夜万葉。 2298日目。 ほかの先進諸国と比べて、日本の場合、一票の格差はかなり甘く見られている・・・。 司法の手に 委ねられたる 一票の 格差すなわち 主権のかるさ

すずやかな新芽のほどのおもさもて渡されている投票用紙

一日中曇り、その後雨~千夜万葉。 2297日目。 新緑が目に眩しい、ここ天竜にても・・・。 すずやかな 新芽のほどの おもさもて 渡されている 投票用紙

かんばんと地盤とカバン三つとも継がせて貰って世襲となりぬ

~千夜万葉。 2296日目。 さんばんともいう・・・。 かんばんと 地盤とカバン 三つとも 継がせて貰って 世襲となりぬ